株主優待のおすすめランキング7選!取引に人気の証券会社も合わせて紹介

株主優待とは、企業が株主に株を保有してもらうために発行している優待サービスのことです。

その企業が提供している自社サービスの割引券がもらえると思いがちですが、実は企業が提供しているサービスとは関係のない、贈答品やクオカードなどがもらえる企業もたくさん存在します。

保有年数に応じて還元率が上がり、長期保有しているとさらにお得な株主優待がもらえるようになるなど、企業は株主優待を充実させることで多くの人に自社の株を長く保有してもらおうとしているのです。

株主優待は様々な企業が発行していていますが、受け取るためにはただ株を買えばいいだけでなく、各企業が定めている「権利確定日」に株を保有している必要があります。

また、魅力的な株主優待はたくさんありますが、知識なく株を購入してしまうと相場が下落して損をしてしまうリスクもあります。

このページでは、株主優待を受け取るための方法や、損をするリスクを最小限に抑える方法など、株主優待銘柄を購入する前に知っておきたい知識について紹介します。

目次

株主優待を受けるための注意点

株主優待の書籍

株主優待銘柄を保有しておくとメリットばかりのような気もしますが、購入前にいくつか知っておくべき注意点があります。

知らずに購入すると、思わぬ損失が出たり、株主優待がもらえないなどのトラブルにつながりますので、確認しておきましょう。

現物株を保有していないと株主優待はもらえない

株を購入するときに、「現物買い」と「信用買い」を選択して購入できますが、「現物買い」で株を購入しないと株主優待はもらうことができません

信用買いは、株を保有するのではなく、株を保有している人から株を借りるということなので、株主にはなれないからです。

信用取引は、保証金を入れることで少額でレバレッジをかけて取引ができるので、手持ちの資産よりも多くの優待銘柄を購入しようと信用買いでたくさんの銘柄を購入しても、株主優待はもらえないので注意しましょう。

企業によって権利確定日が違う

株主優待を受け取るには、ずっと企業の株を保有しておく必要もありませんが、買ってすぐに売ってしまうと受け取ることができません。

優待を受け取るためには条件があって、「権利付最終日」までに優待が欲しい企業の株を購入し、「権利確定日」に株主になっておく必要があります

  • 権利付最終日(権利確定日の2営業日前)
  • 権利落ち日(権利付最終日の翌日。この日に株を購入しても株主優待はもらえない。)
  • 権利確定日(優待を受け取る権利がもらえる日。この日まで保有していれば優待を受け取れる)

株主優待を受け取るためのスケジュールで把握しておくのは上記3点です。

最も効率よく株主優待を受け取ろうと思うと、権利確定日の2営業日前に現物株で優待が欲しい企業の株を必要株数を購入し、権利確定日の翌営業日に株を売却すればOKです。

ただ、企業も株主には長期保有して欲しいので、保有期間が長くなればなるほど優待の利回りが良くなる銘柄も多く、すぐに売却するよりも保有しておいたほうがいいケースもあります。

売買手数料がかかる

証券会社によって手数料は異なりますが、株を購入するのに売買手数料がかかることも考慮に入れておいたほうが良いです。

例えば、最低購入数が50万円の株を購入すると商品券3,000円分もらえる株があったとします。

株を購入する際には、証券会社によって手数料がかかるため、50万円以上の株の売買は1,100円の手数料がかかる証券会社でこの株を購入すると、実際は1,900円分しかお得にならない計算になります。

株主優待目的で株を売買する場合、基本的には少額の取引になることが多いので、少額取引の手数料が安い証券会社を選ぶようにしましょう。

相場の下落で損失が出ることがある

優待欲しさに株を購入すると、思わぬ下落で資産が減ってしまうことがあります。

一般的に、株主優待銘柄は、権利付最終日に向けて株価が上昇し、権利確定日以後は下落する傾向があります。

多くの人が優待欲しさに購入するため株価が上昇し、権利が確定するとその株を売却してしまうためです。

せっかく株主優待を受け取れるのに、それ以上に損失が出てしまっては、投資する意味がありません。

損失を回避するためには以下のような方法があります。

  • 将来の成長性が見込める株を購入する
  • 優待クロス(つなぎ売り)を活用する

将来の成長性が見込める株を購入するのは、長期的に見れば株価が上昇する可能性がある銘柄を購入することで、権利確定後の売却で一時的に下落しても、その後また上昇して利益が出ることを狙います。

ただ、株価の変動は不確実なので、成長性が見込めるからといって株価が上がる保証はなく、損失を確実に防ぐことはできません。

ですが、「優待クロス」と呼ばれているテクニックを活用することで、損失が出ないようにすることができます。

優待クロスとは?

優待クロスとは、株主優待目的で株を購入する時に、損失が出るリスクを最小に抑えるテクニックです。

具体的に何をするかというと、

  • 権利付最終日に優待銘柄を現物買いする
  • 現物買いした価格と同値・同じ数量で空売りする

この二つを同時に行います。

買いと売りを両方建てることを「両建て」と言います。両建てをすることで、株価が下がった時に、現物買いしている株の価格が下がって損失が出てしまいます

しかし同じ分だけ空売りで利益が出るので、損失と利益が相殺されて株価下落による損失を防ぐことができるという仕組みです。

このテクニックを「つなぎ売り・クロス取引」と呼び、優待銘柄でつなぎ売りをすることを「優待クロス」と言います。

優待銘柄は、権利確定日を超えると下落する可能性が高いので、現物買いと信用売りと両建てにすることで、株価下落時の損失を回避します。

株価下落による損失を回避できるというメリットがある優待クロスですが、デメリットもあるため注意が必要です。

買いと売りの両方で費用がかかる

株を購入することで手数料がかかるという点については上記ですでに紹介しましたが、優待クロスをする場合、空売りにも手数料や貸株料(金利)、場合によっては逆日歩という費用が発生するため、優待を受けるためにかかる費用が増えます。

信用取引の手数料は証券会社によっては無料のところもありますが、貸株料・逆日歩は、銘柄によって変わってきます。

逆日歩は必ず発生するわけではありませんので、優待クロスをしようと考えている銘柄は逆日歩が発生しているかどうか確認するようにしましょう。

クロス取引は違反行為になる可能性がある

優待クロスは便利なテクニックとして紹介されていることが多いですが、実は買いと売りを両建てするクロス取引は、違法行為になる可能性があるので注意が必要です。

同一銘柄で買いも売りも両方行うと、株価の上下をコントロールしたり、出来高を意図的に増やす「仮装売買」と見なされる場合があります。

仮装売買は法令で禁止されている行為なので、優待クロスを使う場合は、仮装売買と判断されないように、必ず「寄付きで成り行きで売買する」ということを覚えておきましょう。

寄付きとは、相場が開いて最初についた値段のことで、成り行きは、価格を指定せずに注文することです。

そうすることで仮装売買と判断されることを避けられます。

株主優待おすすめ銘柄ランキングを紹介

株主優待は様々な種類があるので、どの優待が興味あるかを一つ一つ見て比較した方が良いですが、ここでは代表的な人気の株主優待を一部紹介します。

【2702】日本マクドナルドホールディングス

マクドナルドの株主優待
権利確定日毎年6月末日と12月末日
優待内容優待食事券

マクドナルドホールディングスの株主優待は持ち株数に応じて優待食事券がもらえます。

100〜299株保有している場合は1冊、300〜499冊保有している場合は2冊、500株以上保有している場合は5冊の優待券がもらえます。

日本マクドナルドホールディングスの株主優待を確認する

【3197】すかいらーくホールディングス

すかいらーくホールディングスの株主優待
権利確定日毎年6月末日、12月末日
優待内容株主優待カード(食事券)

すかいらーくホールディングスは、ガストなどすかいらーくグループの店舗で使える優待カードがもらえます。

100〜299株保有で年間4,000円分、300〜499株保有で年間合計10,000円分、500〜999株保有で年間合計16,000円分、1000株以上保有で年間合計34,000円分もらえます。

優待カードは500円単位で割引として使えます。テイクアウトでも使えますが宅配では使えません。

すかいらーくホールディングスの株主優待を確認する

【2897】日清食品ホールディングス

日清食品ホールディングスの株主優待
出典 : 日清食品ホールディングス
権利確定日毎年3月末日、9月末日
優待内容製品詰め合わせ

日清食品ホールディングスの株主優待は、チキンラーメン、カップヌードルなど日清食品製品の詰め合わせがもらえます。

100〜300株未満の保有で3,000円相当の製品の詰め合わせ(ひよこちゃんグッズ含む)、300〜1,000株未満の保有で3,500円相当の製品の詰め合わせと1,500円相当のひよこちゃんグッズ、1,000株〜3,000株未満の保有で4,500円相当の製品の詰め合わせと1,500円相当のひよこちゃんグッズ、3,000株以上保有で5,500円相当の製品の詰め合わせと1,500円相当のひよこちゃんグッズがもらえます。

また、製品の詰め合わせと同等金額を国連WFPに寄付することも選択できます。

日清ホールディングスの株主優待を確認する

【2269】明治ホールディングス

明治ホールディングスの株主優待
出典 : 明治ホールディングス
権利確定日3月末日
優待内容明治グループ製品詰め合わせ

明治ホールディングスの株主優待は、明治のお菓子などの詰め合わせがもらえます。

100株以上保有で2,000円相当、500株以上保有で3,500円相当、1,000株以上保有で5,000円相当の製品が送られます。また、同等の金額を福祉団体に寄付する、「株主優待品の寄贈制度」を選択することもできます。

明治ホールディングスの株主優待を確認する

【8267】イオン

イオンの株主優待
出典 : イオン
権利確定日毎年8月末日、2月末日
優待内容株主優待カード

イオンの株主優待は、ショッピングセンターで利用できる優待カードが届きます。

買い物の際に優待カード(オーナーズカード)を掲示して、現金・WAON・イオンマークのクレジットカードで決済することで、100〜499株保有で3%、500〜999株保有で4%、1,000〜2,999株保有で4%、3,000株以上保有で7%キャッシュバックを受けることができます。

その場でキャッシュバックを受け取ることはできず、半年後に返金率に応じて返金されます。

イオンの株主優待を確認する

【3048】ビックカメラ

ビックカメラの株主優待
権利確定日毎年8月末日、2月末日
優待内容買い物優待券

ビックカメラの株主優待は、近隣の店舗で使える商品券です。

保有株式数や保有期間によって商品券の金額は異なり、10,000株以上保有している株主の場合は、2月末日、8月末日それぞれ25,000円分の商品券がもらえます。

さらに保有期間も長くなると追加で商品券がもらえるので、家電の購入に使えてファミリー層にとても人気があります。

ビックカメラの株主優待を確認する

【8591】オリックス

オリックスの株主優待
権利確定日3月末日
優待内容ふるさと優待(カタログギフト)

オリックスの株主優待は、ふるさと優待というカタログギフトがもらえます。保有期間でもらえるギフトが変わるので、長期保有がおすすめです。

その他、オリックスグループのサービス(旅館、野球観戦、レンタカー)などの割引が受けられる優待カードもあります。

オリックスの株主優待を確認する

10万円以下で購入できる株主優待おすすめ銘柄一覧

日本の株式は100株からしか購入ができないので、優待のために株を買おうと思っても、高額になるケースがあります。

5,000円の株を買おうと思うと、5,000円×100=500,000円必要になるので、買えない人も多いのではないでしょうか。

少額投資で株主優待が欲しいという人のために、10万円以下で購入できる株主優待銘柄で人気のものを一覧で紹介します。なお、最低購入金額は会社の株価によって変動があります。

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コード会社名最低購入金額優待内容権利確定日
3073DDホールディングス約5万円株主優待券・お米2月末日
3053ペッパーフードサービス約4万円自社店舗で使える優待券6月・12月末日
3474G-FACTORY約5万円QUOカード1,000円分6月末日
3175エー・ピーホールディングス約4.5万円商品券またはお米3月末日
9278ブックオフホールディングス約9万円自社店舗で使える買い物券5月末日
8897タカラレーベン約3.5万円お米券3月末日
2157コシダカホールディングス約7万円自社店舗で使える優待券2月・8月末日
8165千趣会約4万円自社カタログの買い物券6月・12月末日
2928RIZAPグループ約2万円自社グループの商品優待3月末日
8798アドバンスクリエイト約9万円カタログギフト9月末日

株主優待銘柄におすすめ!少額の手数料が安い証券会社

株主優待銘柄を購入ようと思った時、国内株式はどこの証券会社でも購入することができます。

  • 現物取引の少額の手数料が安い
  • 信用取引の手数料が安い

この2点で判断すると一番お得な形で優待を受けることができます。

ここでは現物の少額の取引手数料が安く、信用取引の手数料が安い証券会社を厳選して3社紹介します。

松井証券

松井証券トップページ

松井証券は現物株取引の手数料が50万円以下まで無料で購入できる証券会社です。

最低購入金額が50万円以下の優待銘柄の場合は手数料がかからないのでお得に購入することができるのでおすすめです。

50万円を超えた場合は1,100円と少し手数料は高めになるので、欲しい銘柄の最低購入金額が50万円を超える場合はSBI証券や楽天証券がおすすめです。

優待クロスを活用する際の信用取引の手数料も現物取引と同じく、50万円以下なら0円、50万円以上になると1,100円、200万円までは2,200円と、50万円以上の取引になると割高になります。

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約定代金現物取引信用取引
50万円まで0円0円
100万円まで1,100円1,100円
200万円まで2,200円2,200円

松井証券は25歳以下の方の場合、現物取引・信用取引どちらの手数料も無料です。

25歳以下の方であれば手数料負担なしで優待銘柄を購入することができるのでとてもお得になっています。

松井証券の公式サイトはこちら

SBI証券

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SBI証券はネット証券の中でも手数料は安く設定されていて、国内株式の手数料は、スタンダードプランとアクティブプランによって変わってきますが、アクティブプランを選択すると、1日の約定代金が100万円以内の場合は手数料が0円になります。

SBI証券で1日に頻繁に売買しない優待目的の投資をする場合は、アクティブプランを選べば最もお得に株を購入できます。

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約定代金現物取引(アクティブプラン)信用取引(アクティブプラン)
50万円まで0円0円
100万円まで0円0円
200万円まで1,278円964円

SBI証券も25歳以下の方の取引手数料は無料なので、25歳以下の方は手数料負担なく株主優待銘柄を購入することができます。

SBI証券の公式サイトはこちら

楽天証券

楽天証券トップページ

楽天証券も松井証券やSBI証券と同じように手数料が安いネット証券です。

超割コースといちにち定額コースの2種類ありますが、優待目的で株を購入するならいちにち定額コースがおすすめです。

いちにち定額コースだと、現物取引・信用取引ともに1日の約定代金が100万円までは手数料が0円になるので、手数料の負担がかかりません。

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約定代金現物取引(いちにち定額コース)信用取引(いちにち定額コース)
50万円まで0円0円
100万円まで0円0円
200万円まで2,200円2,200円

楽天証券の公式サイトはこちら

株主優待に関してよくある質問集

NISAで優待銘柄に投資できますか?

一般NISAなら国内株式の取引ができるのでNISAで優待銘柄を購入することは可能です。

株価が上がっていなくて長期保有できそうな銘柄を一般NISA枠で購入することで、株主優待を受け取りながら、利益も税制優遇で非課税となるので、NISA口座で一般NISAを選択している方は、優待銘柄への投資も検討してみると良いでしょう。

株主優待銘柄は長期保有しない方がいいですか?

優待銘柄は一般的に権利付最終日までに購入して、権利確定日を過ぎると売却するという人が多いです。

ですが、将来性があって株価の成長が見込める銘柄がある場合は、長期保有目的で購入した方が良いです。

長期保有することで還元率が上がり利回りが良くなる優待もあるので、権利確定日後の下落局面はつなぎ売りで損失を回避しつつ、現物は長期で保有するという方法がおすすめです。

主婦におすすめの株主優待は何がありますか?

主婦の方にオススメできる株主優待は、上記で紹介しているイオンやビックカメラなど、普段買い物で使うようなお店の商品券がもらえる優待が人気です。

また、子供がいてよく外食に行くという家庭なら、ガストなどのレストランの割引が受けられるすかいらーくホールディングスや、マクドナルドの商品券がもらえる日本マクドナルドホールディングスなどは優待を最大限に活用できそうです。

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